・講師・・・マヘーマー所長
簡単なビルマ語の挨拶などを体験します。例えば、日本語の「おはよう」や「こんにちは」などに当たる表現として、「ミンガラーバー」という挨拶言葉があります。従来これは、比較的新しい造語でビルマではまだあまり定着しておらず、「実際にはビルマ人が使わないビルマ語単語」のひとつとささやかれてきました。しかし近年は、店などの接客の場面で「ミンガラーバー」が使われるようになってきており、一般の間でも実際に使う挨拶言葉として、徐々に定着しつつあるようです。したがって外国人旅行者としては、この国の実情を知ると使うのがやや気恥ずかしかった「ミンガラーバー」も、現在では、割と違和感なく使えるような雰囲気になってきたと考えていいでしょう。
挨拶言葉は、定着すればするほど「短縮化」し、英語の「モーニン(グッドモーニング)」、タイ語の「ワッディー(サワッディー)」、日本語の「おいーす(おはようございます)」などのように、日常で使用される場面では、原型から離れていく傾向にあります。「ミンガラーバー」については、まだそこまでの定着度は見られないようです。しかし、ビルマ語には辞書に載っていないような新語や若者言葉がたくさんあり、特にヤンゴンの若者たちは、そうした言葉に敏感です。したがって、「ミンガラーバー」にもおそらく、いずれ短縮形が登場することでしょう。そのあたりが、挨拶言葉として一般化したか否かのバロメーターとなると言っていいでしょう。
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